行正り香"よりみち"エッセイ

行正り香

行正 り香 Yukimasa Rika

福岡出身の料理研究家。43冊の本を出版。
NHKワールドで英語料理番組を担当。

Back number
vol.6 “旅に行く、一人で行く”
vol.5 “女友達”
vol.4 “無駄遣いをしよう”
vol.3 “仕事”
vol.2 “お菓子を食べて、映画を見よう”
vol.1 “一日一個のしあわせ”

行正り香 PHOTO STORY

“はじめに”

マイングは九州のおみやげ処ですが、素敵なモノがたくさんあります。
もっと気軽に会社帰りや昼休みに立ち寄ってほしい。そんな想いから、働く女性である行正り香さんに「よりみち」をキーワードにエッセイを書いていただき、マイングの中にある「一日一個のしあわせ」をご紹介いただくシリーズを展開していきます。
素敵なエッセイと写真でほっと一息ついてみませんか?マイングは皆さまのご来店をお待ちしております。

マイング

 
vol.6

“旅に行く、一人で行く”

たまには一人で旅行をするのは良いことです。いっしょにごはんを食べる人もいないし、感動したことをシェアすることもできないし、飛行機や電車が遅れて心細くなることだってあるけれど、人間は寂しい体験をして初めて、自分にとってかけがえのないものが分かるのではないかなぁと私は思います。いつもワイワイやっていたのでは、一体誰が大事なのか、自分にとって何がかけがえのないことなのか、わかりません。でもたった一人になると、一番会いたい人が頭に思い浮かぶし、一番やってみたいことも頭に浮かんできます。一人で旅をするというのは、プラス、プラスと追加していくことではなくて、マイナス、マイナスと一つずつ引き算していく作業のようなことかもしれません。さあ博多マイングでお弁当とお菓子でも買って、博多駅からどこかに行ってみましょうか。旅は学びを与えてくれますよ。

10月

2017.10.20
vol.5

“女友達”

恋をすることは、最高にエキサイティングで素敵なことではありますが、恋をしたら、疲れるのも事実です。同性の友達と違って、異性はどこかわからないから、振り回されてしまうのかもしれません。若いときはとことん振り回されて、落ち込んで、再生することも大切だけど、少し大人になったなら、同性の友達と恋人、ほんの少しだけバランスがとれたら、それまたクールでカッコイイ。新しくできた恋人に時間とエネルギーを、オール・インするのではなく、最後は助けてくれる同性の友達を大事にする余裕もあったら素敵です。女友達と行くごはんやコンサート、そして旅行の価値は、何をも変えがたい、永遠のものなんですよ。一人で行く博多マイングも楽しいけれど、女友達とぶらり立ち寄るのも、きっと楽しい。そんな時間、大切です。

9月

2017.09.15
vol.4

“無駄遣いをしよう”

女性は、年を重ねると干からびていきます。仕方のないことです。他の植物だって、動物だって、みんな水分をすいとられて干からびていくのだから、自然の摂理に逆らうことはできません。でも、潤いを与えることは可能です。それは良いお化粧品であったり、ネイルサロンやエステに行くことだったり、お洋服を買うことであったり、好きなアーティストのコンサートに行くことであったりします。そうして「無駄なもの」で体や頭に潤いを与えることで、心が若返って、きっと干からび感が減っていきます。ビバ!無駄遣いです。それらが50を過ぎたら、きっとどこかに潤いを残してくれる。さあ、今日は博多マイングのベンチに座って、お饅頭でも食べて、どこか、ネイルサロンでも行ってみましょうか。そのあとは、立ち飲みやさんでハイボールなんて飲んで帰るのも、いいかもですよん。

8月

2017.08.18
vol.3

“仕事”

仕事って、大変ですね。辞めたくなるのは普通です。めずらしいことでも何でもありません。何かをして、その対価のお金をいただくというのは、とても大変なこと。疲れたり、会社の上司と合わないことだって、お金をもらっている限り、普通のことなのです。仕事をしたら、人生バラ色になるのではなく、仕事をしたら、人生が茶色になるのです。だからこそ、しっかりと稼いだお金で、バラ色になるように、努力をするしかないのだと思います。バラ色に変えていくには、趣味も大切だし、おいしいごはんを食べることも大切だし、好きなワインを買うのも、友達も、旅行も、そしてたった一つのスィーツを買うことだって大切です。まっ茶色になってしまう前に、すこしだけベージュになりかけたら、さあ、自分に贅沢してあげましょう!博多マイングに寄り道して、違う種類のお菓子を10個選ぶだけで、仕事なんてどうでもよくなるかも。

バラ

2017.07.28
vol.2

“お菓子を食べて、映画を見よう”

新年度がはじまり、夏休みも近くなってくると、「私一体、何をやってるのかな?」という気分に陥るときがあります。梅雨だし、雨もシトシト降っているし、仕事もなんとなく疲れてきたような気分になってしまうのです。
そんなときには、仕事帰りにスィーツを買い、そして思い切り明るい映画を見るというのはいかがでしょう?こういうときに、選ぶ映画はとても大事。あまりシリアスなものやサスペンスを見ると暗くなります。おすすめは、「ピッチパーフェクト」や「ハングオーバー」「Ted」みたいな、正真正銘、笑うために作られたような映画です。正直言いましょう。映画を見た後、何も残りません。とくにハングオーバーやTedのようなものは、「あ〜はっはっはっは!」と笑ったあと、何が面白かったかも、次の週になると、思い出せません。でもそれくらいでよいのです。
まずはマイングでお菓子を買い、その足でレンタルビデオショップに行き、途中でビールを買って帰り、映画を見ながらお菓子を食べ、一瞬寝落ちしてしまい、それでもなにひとつ、あらすじを失わない映画を見て、あ〜楽しかったと、眠りにつくことが大切なのです。だらしのない週末があってこそ、パシッと働ける月曜日がくる。きっとくる。きてくれたら、いいなぁ。

2017.06.23
vol.1

“一日一個のしあわせ”

 ハイヒールを履いて、人混みの中を抜け、仕事をして家に帰る。
  月曜日から金曜日まで、決められたことだからがんばるのだけど、「私、何やっているんだろな」と考えるときは、たくさんあるはずです。私もそうだった。
でも、そんなとき、一輪の花や、おいしいコーヒーや、たった一つの大福に出会ったら、「いやあ、今日はいいことあったな」と、自分を切り替えることができました。もしかしたら「切り替えよう」と、覚悟を決めていたのかもしれません。
  ある意味、楽な仕事なんて、ないのです。家に入って主婦になって、子育てができたら楽になると思ったら、とんでもない。もっと大変です。だって、会社に行けば、誰かに会って、声を発することができる。おいしいランチを食べることができる。そして夕暮れに寄り道をして、どこかでスイーツを買って帰ることができる。そんなことは、ささいなことだと思っていたけれど、実はそんなことはないのです。
  博多駅のマイング、素敵です。たった一つのスイーツを買って帰るお客さんを、大歓迎したいのだ、といいます。
  今までちょっぴり恥ずかしかったかもしれないけど、今日から堂々と「これ、一つ、ください」って、お店の方に言ってみてくださいね。きっと笑顔で、迎えてくださいますよ。そして心の中で「お客さん、がんばってくださいね。」と小さなエールを送ってもらえるかもしれません。
  一日に一個、しあわせがあったら、しあわせ。

2017.05.26