行正り香"よりみち"エッセイ

行正り香

行正 り香 Yukimasa Rika

福岡出身の料理研究家。43冊の本を出版。
NHKワールドで英語料理番組を担当。

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vol.2 “お菓子を食べて、映画を見よう”
vol.1 “一日一個のしあわせ”

“はじめに”

マイングは九州のおみやげ処ですが、素敵なモノがたくさんあります。
もっと気軽に会社帰りや昼休みに立ち寄ってほしい。そんな想いから、働く女性である行正り香さんに「よりみち」をキーワードにエッセイを書いていただき、マイングの中にある「一日一個のしあわせ」をご紹介いただくシリーズを展開していきます。
素敵なエッセイと写真でほっと一息ついてみませんか?マイングは皆さまのご来店をお待ちしております。

マイング

 
vol.2

“お菓子を食べて、映画を見よう”

新年度がはじまり、夏休みも近くなってくると、「私一体、何をやってるのかな?」という気分に陥るときがあります。梅雨だし、雨もシトシト降っているし、仕事もなんとなく疲れてきたような気分になってしまうのです。
そんなときには、仕事帰りにスィーツを買い、そして思い切り明るい映画を見るというのはいかがでしょう?こういうときに、選ぶ映画はとても大事。あまりシリアスなものやサスペンスを見ると暗くなります。おすすめは、「ピッチパーフェクト」や「ハングオーバー」「Ted」みたいな、正真正銘、笑うために作られたような映画です。正直言いましょう。映画を見た後、何も残りません。とくにハングオーバーやTedのようなものは、「あ〜はっはっはっは!」と笑ったあと、何が面白かったかも、次の週になると、思い出せません。でもそれくらいでよいのです。
まずはマイングでお菓子を買い、その足でレンタルビデオショップに行き、途中でビールを買って帰り、映画を見ながらお菓子を食べ、一瞬寝落ちしてしまい、それでもなにひとつ、あらすじを失わない映画を見て、あ〜楽しかったと、眠りにつくことが大切なのです。だらしのない週末があってこそ、パシッと働ける月曜日がくる。きっとくる。きてくれたら、いいなぁ。

2017.06.23
vol.1

“一日一個のしあわせ”

 ハイヒールを履いて、人混みの中を抜け、仕事をして家に帰る。
  月曜日から金曜日まで、決められたことだからがんばるのだけど、「私、何やっているんだろな」と考えるときは、たくさんあるはずです。私もそうだった。
でも、そんなとき、一輪の花や、おいしいコーヒーや、たった一つの大福に出会ったら、「いやあ、今日はいいことあったな」と、自分を切り替えることができました。もしかしたら「切り替えよう」と、覚悟を決めていたのかもしれません。
  ある意味、楽な仕事なんて、ないのです。家に入って主婦になって、子育てができたら楽になると思ったら、とんでもない。もっと大変です。だって、会社に行けば、誰かに会って、声を発することができる。おいしいランチを食べることができる。そして夕暮れに寄り道をして、どこかでスイーツを買って帰ることができる。そんなことは、ささいなことだと思っていたけれど、実はそんなことはないのです。
  博多駅のマイング、素敵です。たった一つのスイーツを買って帰るお客さんを、大歓迎したいのだ、といいます。
  今までちょっぴり恥ずかしかったかもしれないけど、今日から堂々と「これ、一つ、ください」って、お店の方に言ってみてくださいね。きっと笑顔で、迎えてくださいますよ。そして心の中で「お客さん、がんばってくださいね。」と小さなエールを送ってもらえるかもしれません。
  一日に一個、しあわせがあったら、しあわせ。

2017.05.26